ピンキリです！生命保険会社の給与のしくみ

今回は保険会社（生命保険）の給与体系について書きます。保険会社の社員ってどういうイメージでしょうか。お金持ちが多そうといったイメージがあるかもしれません。そんな疑問に元外資系生命保険会社の社員がお答えします。

生命保険会社の給料のしくみってどんなですか？

保険会社によって異なります。

固定給＋歩合制という会社もあれば、完全歩合制という会社もあるからです。

私が勤めていた保険会社は完全歩合制でした。最初から完全歩合制ではなく、最初はお客様がいないので固定給部分がありますが、これはだんだんと減っていきます。

外交員としての給与体系は、基本的にはお客様からの保険料の一部が報酬として支払われます。ガイダンスでは、

週2件、コミッション○○円の保険を売り続けると・・・

という例で説明されます。ここで疑問に思う方もいると思います。

毎週2件契約を取るって無理じゃない？

これができる人というのが1%の稼げている人です。実際、自分の成績の為に不正をする社員もいます。

例えば告知義務違反です。生命保険に入るときに健康状態を細かく聞かれると思います。この時、外交員の判断でお客様が言ったことを告知書に書かないといったケースがあります。理由は、その保険契約に条件が付いてしまったり、その内容ではお引き受けできないといったケースがあるからです。そうなると、自分の成績にも影響が出てきてしまいます。中にはそのような不正をする社員もいます。

では、なんでもいいから契約を取りまくれば年収が高いかというとそうではありません。保険会社の社員の給料は、お客様からの保険料（お客様が負担するお金）の一部です。要は保険料の高い契約が取れれば、自分に入ってくる給料もたくさん入ります。特に外資系の保険会社は提案が高いというイメージを持っている人も多いかと思います。それは、当然営業マン都合という部分も大きいからです。営業マンにとっては、目の前のお客様の生活より自分の生活の方が大切です。なので、営業マン都合の提案をされることも多いでしょう。

マネージャーにも給与体系があるの？

生命保険業界の採用はヘッドハンティングが多いといったことを前に書いたと思います。https://blog-tpzinsei.net/%e8%aa%b0%e3%81%a7%e3%82%82%e5%8f%af%e8%83%bd%e6%80%a7%e3%81%82%e3%82%8a%ef%bc%81%e7%94%9f%e5%91%bd%e4%bf%9d%e9%99%ba%e4%bc%9a%e7%a4%be%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e3%83%98%e3%83%83%e3%83%89%e3%83%8f/

実際にマネージャーや支社長は採用が仕事であるケースが多いので採用によって給与が決まります。また、既存の外交員の成績によっても決まります。

マネージャー職もコミッション制が敷かれており、採用がなければ最低賃金、２人エースが育てば年収は２千万円弱というからその格差に驚くほどでした。

もちろんそのエースが２年後も活躍している保障はありません。売れなくなれば給与もなくなり、ポイ捨てされます。営業マンのポイ捨てです。管理職には数年置きに転勤が義務づけられ、採用には直属マネージャーの経済的事情が絡むケースが極めて多いと言えます。

私が入社を決めるまで正直迷いがありました。辞退の旨を話すと、後日喫茶店で会えないかといった電話が来たのです。この報酬体系を知ってなぜ喫茶店であんなに粘られたのかようやく分かりました。

私は一時面接は通っていたので、あと一歩で採用にたどり着くことができます。そのような人材を、辞退しますの電話一本で、はいそうですかとするわけにはいきません。あなたが採用するマネージャーの立場だったら、おそらく手放したくない人材だと思います。保険会社によっては現在の年収に縛りがある会社も多いようです。

地域によっては、この年収制限のバーはかなり高いようです。その年収のバーもクリアしていて、さらにあと一歩で説得させることができるかもしれない、そんな目の前のお宝を得るために長時間掛けて説得されたのです。嫌ならはっきり断らないと言葉巧みにどんどん引き込まれていきます。

まとめ

保険会社の給与体系について、外交員の場合とマネージャーの場合に分けて解説しました。いかだでしたでしょうか。完全歩合制の会社だと、年収は青天井と言われています。億を稼いでいる社員もいれば、最低賃金の社員もいます。この給与体系をしっかり理解したうえで保険会社への転職を考えましょう。成功できる人は1%ですよ！