以前、保険屋に転職した失敗談を書いたと思います。
私としては生命保険会社への転職はオススメしません。入社して失ったものが多すぎましたが、得たもの、メリットもあります。今回はその数少ないメリットについて私が感じたことを書きたいと思います。
この記事の権威性
- 元外資系生命保険会社で営業の経験あり
こんな方におすすめ
- 生命保険会社にへの転職を考えている方
- 生命保険会社に勤める上でのメリットを知りたい方
生命保険に詳しくなれる
生命保険会社に転職すると生命保険に詳しくなれます。
理由は、商談の中でお客様が入っている生命保険証券を見る機会があるからです。
私が勤めていた某外資系生命保険会社は、基本的に「国内生命保険会社の保険商品はカスだ」というスタンスでいます。
現に一番最初の商談で国内生命保険会社の生命保険の一般的な形を図で示して、こんな保険嫌ですよね・・・といった話をします。
恐らく、保険のことをしっかりと分かったうえで生命保険に加入している方は少ないと思います。
なぜなら、多くの人は、保険会社の人が来て商品の説明をされてなんとなく良さそうだから入る、といった加入の仕方で生命保険に加入しているからです。自分の入っている保険について、ちゃんと説明できますか?どういう形のものに加入しているか説明できますか?ほとんどの人は説明できません。なぜなら加入時によく考えていないケースが多いからです。
その点、保険会社の外交員は他社の保険証券を分析する機会が多くあります。自社のものよりいい商品もあります。場合によっては、今のまま変えなくてもいいと思います、といった形で商談を終えることもあります。(中にはどうしても成績を上げたくて嘘を言う外交員もいます。)
保険屋を辞めた今では、新しい商品については分かりませんが、ある程度どういった保険商品が自分に合っているかということは分かります。たまに保険証券を見せてもらうことがあるのですが、話を聞くと「よく分からないけど入ってる」ケースが多いです。
また、「自分保険について結構勉強しているから」といった人に限って、商品について解説すると「え、そうなの?」といった回答をされることがあります(当然しっかりと勉強されている方もいます)。
保険会社に勤めた経験があると、難しそうでよく分からない生命保険についての知識が身につくので、自分の今後の人生に役に立つこともあるかと思います。
営業能力、プレゼン能力が上がった
生命保険は形のないものです。故に究極の営業と言われています。
普段関わることのない生命保険という物の良さをお客様に伝えて加入してもらうことはとても難しいです。
ロープレなどもかなりの回数やります。商談中の表情や声のトーン、ジェスチャー、いかに分かりやすく説明するか、などなど今まで営業をやってきて意識してきた「つもり」だったことを何度も繰り返し実践します。
それでも加入してもらえないこともあるのですが、このプレゼン力は営業だけでなく、社内等で相手に何かを説明するときにも使えます。
特に保険屋は断りを受けることが多いので、反対処理についてはかなりトレーニングを積んでいます。
反対処理というのは、相手が何か反対をしてきたとき・・・例えば、「保険は結構です。」といった場合に対応するトークのことです。基本的にはイエスバット法やブーメラン法を使うといいと言われています。これ、日常会話にもよく使います。
前に少しだけ開設した記事があるので参考にしてみてください。
形がない物を売る形態の営業はやはり難しいです。ただ、得られる能力もかなりあります(私はそれ以上に失ったものが多すぎましたが)。
信頼してくれている友人がいることが分かったこと
普段あまり意識することはないと思いますが、
自分のことを信頼してくれている友人がいることがよく分かります。
「担当者が自分になるから」や「気軽に相談できそうだから」といった理由で自分から保険に加入してくれることがあります。
これはやはり嬉しいですよね。自分だからできた仕事なんだなって思います。
普段「僕の事信頼してる?」なんて改まった感じで聞く事ってないですよね?
私は今まで信頼ということを意識してこなかったので、「自分の周りには、自分を信頼してくれている人がいるんだな」と感じることができました。保険屋に入って友人を失ってしまうこともありましたが、こんな自分でも信頼してくれる人がいたんだなって気づかされました。
まとめ
保険屋に転職してデメリットの方が多かったですが数少ないメリットを書きました。
生命保険というのは家の次に高い買い物と言われているので、商品知識が身につく点はかなりメリットがあります。よく分からない無駄なものに毎月何万も払いたくないですよね。
正直、保険屋に勤めて得たものはこれくらいです。生命保険会社に転職しようと思っている人はもう一度よく考えてみてください。
もう一度言います、
私は全力でオススメしません。