生命保険会社は離職率が9割と言われています。
実際に、「生命保険・営業・辞めたい」などと検索するとかなりのページが検索されます。
それだけ人の出入りが激しい業界ですし、辞めようか迷っている人も多いといった状況です。
今回は元生命保険営業の私が、生命保険営業を辞めたいといった方向けに辞めたい理由の整理と対処法を書きたいと思います。
この記事の権威性
- 元外資系生命保険会社営業マン
- 他に辞めた社員に実際に話を聞いた経験に基づいています
こんな方におすすめ
- 現在生命保険の営業をしていて辞めたい方
- 生命保険会社に営業職として転職をしようとしている方
- 実際に生命保険会社を退職した方
主な退職理由
生命保険会社の退職理由は様々あります。
離職者がいっぱいいればそれだけ離職する理由も高いですが、主なものをいくつか挙げて説明します。
①ノルマが厳しい
営業である限り「ノルマ」というものはあります。
入社時に「うちはノルマないから」と虚偽の説明されるケースもありますが、
ノルマは付き物です。
最悪、
ノルマを達成できないと解雇になります。
私は過去に医薬品関係の営業職に勤めていました。当然ノルマはありましたが、達成できなかったからといって解雇ということはありませんでした。給与やボーナスに多少等の査定に若干響くようでしたが。
医薬品営業だと、
「この商品の件数が厳しくて、来月返品でいいのでなんとか今月買っていただけませんか」
と言うと
「いいよー」
と軽い感じで件数を達成することができます。
ただ、生命保険営業はそう簡単にはいきません。
付き合いで
「今月厳しいから保険入ってくださいよー」
といった感じで言って、
「うん!入る!」なんて人はいません。
ちなみに最近では「すぐ辞めていいから」といったことは通用しません。
最低2年間は継続してもらわないとペナルティが課せられるケースが多いです。
具体的にどういったペナルティかというと、翌月の給与がガッツリ減らされて、なかなか取り戻すのが難しくなりますし、解約が増えることによって継続率も下がりますので、ボーナスがカットになるケースもあります。
②収入が安定しない
生命保険営業マンの給与は自分の成績によって決まります。
合わせて読みたい
商品によっても報酬の割合が違います。
成績がよければたくさんもらえて、成績を挙げられないと給与は最低賃金レベル・・・といったことも多いです。
中には、先月は80万だったけど今月は10万いかなかったという人もいました。
中には収入が安定している人もいますがごく稀です。
③家族や友人に犠牲になってもらわなければいけないのが辛い
生命保険会社に入ると、多くは最初自分の家族や友人に商談のアプローチをします。
そして、半ば付き合いで保険に加入してもらいます。
親せきや友人の中には「保険屋」というだけで嫌われて、今まで良好だった関係も崩れてしまう可能性もあります。悪い噂はすぐ広がるので、
「アイツ、保険屋に入ったらいしくてこの前なんか電話来たんだけど・・・」
「ちょっと気をつけよう」
といった感じで悪い噂が広がってしまって精神的に病んでしまった社員もいます。私もかなり病みました。
それでもなぜ家族や友人にアプローチするのか、
それは研修の中身にあります。
研修は正に洗脳です。
自分の大切な人に今、万が一のことがあったら自分は保険屋として後悔しないのか・・・といった考えにさせるような映像やエピソードを見せられたり聞かされたりして少しでも友人や家族といった自分に近い人にアプローチするメンタルブロックを少しでも解消させるような教育をします。
メンタルブロックとは
https://omajinai-navi.jp/mental_block/
④土日もない
お客様によっては土日しか対応できないといった方も多いです。
その時は土日も仕事をしなければいけません。土日も働いて365日お客様の安心のために働きます、といった方であれば気にならないと思います。
生命保険会社は割と働き方が自由といった理由で転職を考えている人も多いです。
ただ、
稼げなければ自由はありません。
当然土日も商談してくれるお客様を探して商談をして契約してもらわなければいけません。
⑤稼げない
これは②と似ています。
契約が取れなければ稼げません。
当然です。契約が自分の収入に直結するので仕方ないです。
入社する前は「年収1000万稼いでやる!」と夢を見ていた方も多いです。別に保険営業じゃなくてもそれは可能です。
営業経費も自分で払わなければいけません。ガソリン代や商談時の喫茶店代、駐車場代、高速道路利用料金、車維持費などなど・・・。
これ実費です。確定申告で、経費として計上すれば税金の軽減はできますが基本的に自分で払わなければいけません。
成績が出ない→営業経費ばかり掛かる→貯金が減ってくる→貯金が尽きる→営業するお金がない→首を吊るしかない
といった自爆街道を突き進むしかありません。
合わせて読みたい
貯金がない、営業経費も掛けられない生命保険営業マンがお客様に「将来の為に・・・」や「貯金した方が・・・」といった話をするって、
ちょっと笑っちゃいます。
まずあなたが余裕持たないと。
辞めたいと思ったらどうすればいいのか
上記の理由で辞めたいと思ったら、
今すぐに辞めた方がいいです。
「売れている人もそういう時代があった・・・」といった話をされることもありますが、
手遅れになる前に早めに手を打たないといけません。
私はほぼ手遅れ状態で保険屋を辞めました。
貯金はゼロでメンタルもズタボロでした。
しかしそこから転職をして今それなりの生活ができています。
保険屋の前に勤めていた会社ほどは稼いでいません。そもそも、
保険屋への転職はオススメしません。
今度、保険屋が転職するにはといったテーマで書いていこうと思います。